下記の図はすでにご存知の方も多いと思います。
いわゆる健康な森を育てる上でのイメージとその際に発生する間伐材といわれる木材の利用方法を
図にした内容になります。
従来は上図が成立することでエコ・環境問題に対してのマイナスイメージを払拭して来ました。
ただ、今現在その内容に変化が現れております。
弊社は、すでに多くの業者が取り組んでいる「端材利用」から、
もう一歩進んだ「杉全体を利用する新たな取り組み」について考えています。
杉の中央部分には小さな節や木目の粗さ、素性の悪さなどがあり、割り箸として使うには不適格です。
そのため、今までは杉の外側だけを割り箸に使用してきました。
それがいわゆる「端材利用の割り箸」であり、先人の叡智ともいえるものです。
しかし、外材の進出・代替資源の影響によって杉自体があまり使われなくなってきた現在、多くの間伐材が山に放置されるようになりました。
今後は端材だけでなく、杉すべてを割り箸に利用しないといけないのです。
弊社では、中央部分でも割り箸に適している部分は割り箸に、
適していない部分は他の木工品の材料に使うことで、杉全体を使い尽くすことを考えています。
こうして作られた割り箸やその他の製品を購入していただくことは、自然に日本の森林にお金を戻すことにつながります。一本の杉に付加価値をつけるこの取り組みは、山の保全・健全育成につながると確信しております。
「割り箸一本で、△△円を山や関係団体に寄付します」というやり方もありますが、
杉製品を実際に使っていただくことで森林に価値を還元できる方法が、一番自然で長続きすると考えています。
また、割り箸として皆さまにご利用いただいた後、そのまま廃棄するのではなく紙の材料として生まれ変わったり、全く別のモノとして再利用する動きもあります。